「バイクを購入しようと思うけど、250ccと400cc、どっちにしよう……」
普通自動二輪の免許を所有している方で、この2つの排気量で迷う方が多いのではないでしょうか。
一番迷いやすいポイントは「車検の有無」。多くの方は、車検の有無による維持費の違いが、とても気になると思います。
排気量だけではなく、パワーや重さなども異なりますから、目的別で排気量を考えてみると良いでしょう。
今回は、250ccと400ccの違い、車検の有無による維持費の違い、また目的別のおすすめバイクなどもご紹介していきます。
是非、バイク選びの参考にしてくださいね!
バイクの250ccと400ccは何が違うの? 車検や維持費の違いなどについて教えます
バイクの250ccと400ccは、どう違うの?
排気量が1.5倍違う250ccと400ccですが、その違いは排気量だけではありません。
以下、各項目(パワー、車格、車重、燃費、車検)の違いについて、比較してみましょう。
パワー(馬力)
排気量が違えば、当然パワーも違ってきます。
バイクのパワーを表す「馬力(PS)」を、それぞれの排気量の最大馬力が出せるバイクで比べてみます。
排気量 | 最高馬力 | 車種 |
---|---|---|
250cc | 45PS | HONDA CBR250RR |
400cc | 61PS | SUZUKI GSR400 |
250ccと400ccのパワーの違いは、主にトルクで体感できます。
特に発進時の力強さは、やはり排気量の多い400ccの方が感じやすいでしょうね。
一方の250ccはパワー不足はありますが、400ccよりも軽量かつ小さい分、高回転域での速度が出やすい傾向があります。
というわけで、パワーの面で比べるとこんな感じ。
- トルクがあり安定したパワーがある → 400cc
- パワー不足だが速度が出やすい → 250cc
車格
排気量 | 全長・全幅・全高 | 車種 |
---|---|---|
250cc | 2170/940/1390 | KAWASAKI ヴェルシスX 250 |
400cc | 2490/995/1120 | KAWASAKI バルカン400 ドリフター |
排気量が大きくなると、主に長くなる傾向があると言えますね。
車格が大きいと、大排気量らしい格好良さが引き立ちます。ただそのぶん取り回しがしづらくなるのは言うまでもないです。また表面積が大きくなるので、主に横風の抵抗を受けやすくなります。
250ccは小さなサイズが多いので、狭くて細い道でも安心して行けるメリットがあります。
車格の面から比べるとこんな感じかな。
- 見た目も大きく見栄えがある → 400cc
- 小さくて細い道でも楽に行ける → 250cc
車重
さてお次は重量で比べます。
排気量 | 車重 | 車種 |
---|---|---|
250cc | 92kg | HONDA TLM200R |
400cc | 141kg | SUZUKI DR-Z400S |
当然、排気量の小さい250ccの方が軽いです。
感覚として「100kg以下」の車重なら女性でも取り回しに苦労することは無いと思います。ただその軽さゆえに風の影響を受けやすく、風に煽られやすいです。
一方の400ccは、車重平均で200kg前後あります。
体力のある方なら問題ない重さですが、普段から軽いバイクに慣れている方だと「ずっしり」とした重さを感じると思います。
ただ400ccの排気量があれば200kgの重さがあっても意外と動作、操作性自体は問題ないです。動きが重苦しくなることはありません。
特にCB400SFのような操作性に優れたバイクなら、むしろ安定感があって、ひらひらと曲がることも可能です。
車重の面からまとめるとこんな感じです。
- 取り回しやすい重さ → 250cc
- 走行に安定感のある重さ → 400cc
燃費
排気量 | 燃費 | 車種 |
---|---|---|
250cc | 58.8km/L | YAMAHA ドラッグスター |
400cc | 41km/L | YAMAHA SR400 |
排気量の小さい250ccのほうが燃費がいい傾向があります。
250cc・400cc共通で言えることですが、高年式のバイク(4stかつFI車)ほど燃費が良いです。
とはいえ、400ccの燃費が悪いわけではありません。タンク容量は平均で10L前後ですから、
41km/L × 10L = 410km
となり、ガソリンを満タンに入れれば、計算上では400km以上の走行が可能となります!
燃費の面からまとめるとこうなります。
- 燃費が良い → 250cc
- そこそこ燃費が良い(極端に悪くならない) → 400cc
車検の有無
車検については明確に分かれます。
- 250cc → 車検なし
- 400cc → 車検有り
なので「250ccか400ccのバイク、どちらを購入しようか」迷っている方にとって最大のポイントは「車検の有無」だと思います。
250cc以下には車検の義務がありません。しかし400ccには、継続で2年で1回の車検を受ける義務があります。
2年に1回とは言え、車検には手間やお金がかかります。それを考慮して「250ccの方がいい」と判断する方も多いのです。
車検の有無による250ccと400ccの維持費の違いは、以下でもう少し詳しく解説します!
バイクの250ccと400cc、維持費が大きく違うってホント?
上で紹介したように、250ccと400ccの大きな違いは「車検の有無」です。
多くの方は、車検代も含めて「維持費」の違いから排気量を比較すると思うので、250ccと400ccの維持費の違いについてここでは考えてみます。
車検の費用について
車検の際にかかる費用には以下のものがあります。
(※2年継続の車検で計算。代行手数料は平均相場料金を参考)
項目 | 費用 |
---|---|
自賠責保険料 | 11520円(24ヶ月) |
重量税 | 3800円 |
印紙代 | 1700円 |
車検代行手数料 | 15000円~20000円ほど |
その他にも、整備が必要なら「整備・メンテナンス代」や「パーツ代」が必要となる場合があります(今回は考慮しません)。
これらの項目を合計すると、約35,000円ほどかかることになります。
「車検代行手数料」は節約可能!
さきほどの項目で大きな費用となるのが「車検代行手数料」です。
ショップや車検代行屋さんに依頼すると発生する費用であり、店舗によってその料金は異なります。
実はこの代行手数料、節約する方法があります。それは「ユーザー車検」を利用すること。
ユーザー車検とは、自分でバイクを陸運局まで持ち込み、車検を受ける方法です。これにより、代行手数料を節約することができますよ!
他にも「ショップのキャンペーンを利用する」、「複数の店舗で見積もりして代行料が安いところを選ぶ」など、工夫次第で節約可能です。
工夫次第では250ccとさほど変わらない400㏄
自賠責保険料については、250ccでも支払う義務があります。
2年間契約で「12,220円」ですから、厳密に言えば400ccよりも若干高いですが、まあほとんど変わらないと言っても間違いではないですね。
ユーザー車検で車検代行料を節約したと仮定したら、あとは「重量税」と「印紙代」の差だけ。
こちらは合計しても5,000円程度ですよね。
……ということは、工夫次第では、車検の有無によって維持費が大きく変わることはない、ということです(ただし、車検を受ける手間がかかりますが)。
もしもあなたが、「400ccに乗りたいけど、維持費が気になるから、250ccにするしかないのか……」と迷っているのなら、ユーザー車検などの工夫を検討してみてくださいね。
バイクの250ccと400cc、買うならどっち!?
250ccと400ccは、それぞれ得手不得手があります。
以下では、バイクの目的によってどちらの排気量が適切なのか、またおすすめのバイクなどもご紹介します。
バイク選びの参考にしてください!
【街乗りメイン】小さく小柄な「250cc」がおすすめ
「普段の買い物に使いたい」「近所がメインで遠出はあまりしない」
そんな方には、軽量かつ小柄で、取り回しやすい250ccをおすすめします。
バイクが大きくて重いと、車庫や駐輪場から出し入れするのにも一苦労です。近所を回る程度なら、なるべく出し入れの楽なものを選ぶと良いですよ!
おすすめ250ccバイク|エストレヤ
KAWASAKI エストレヤ
ESTRELLA・ESTRELLA Final Edition | 株式会社カワサキモータースジャパン
街乗りの風景にも溶け込みやすく、軽量かつ扱いやすいバイクです。ロングストローク型なので、トルクもあり、まさに街乗りにピッタリ。
リアキャリアにボックスをつければ、積載量がアップしますので、買い物にも使えます!
【通勤・通学メイン】長距離は400㏄/短距離は250㏄がおすすめ
幹線道路・高速道路などを通るなら「400cc」、距離が近いなら「250cc」がおすすめですね。
通勤・通学の場合、その距離や通る道路によって、バイクを選ぶと良いです。
高速道路や幹線道路など、流れの早い道路を通るのが多いのなら、走行の安定しやすい400ccだと疲れにくいのでおすすめです。
一方、幹線道路はあまり通らずに比較的距離が近いなら、取り回しやすい250ccの方が楽ですよ。
とくにビッグスクーターなら、クラッチ操作がないので楽に通勤・通学が可能です!
おすすめ250cc・400ccバイク
SUZUKI スカイウェイブ250
250ccのスクーターで一番人気なのがスカイウェイブ。教習所でも使用されている車体です。
シート下には、なんとフルフェイス2個が入れるほどの大容量スペース!通勤カバンも楽々入りますよ。
SUZUKI バーグマン400
スタイリッシュな見た目が人気なバーグマン。
スポーティな走行も楽しめますので、通勤・通学時に走行性能も楽しみたいのなら、おすすめですよ。
【遠出メイン】アメリカンなど長距離向きの「400cc」がおすすめ
「高速道路を使って旅に出るのに使いたい!」のなら、パワーに比較的余裕がある400ccを選ぶと良いでしょう。
250ccでも高速道路に乗ることは可能ですが、疲労感は全然違います。
筆者は250ccから400ccへと乗り換えた際、高速道路での疲労感が全然違うことに驚きました。やはり旅に出るからには、移動中の疲労は減らしたいもの。400ccなら、比較的ラクに移動できますよ!
おすすめ400ccバイク
ドラッグスター400
ヤマハ(YAMAHA) ドラッグスター400(DS4) | DragStar 400(XVS400)のバイク愛車レビュー情報ならバイクブロス
ヤマハのアメリカンバイクです。アメリカンは直線走行がとてもしやすいので、とくに直線の多い高速道路では重宝します。ネイキッドなので走行風を受けやすいですが、大きな風防をつければ問題ありません。
【カスタムメイン】車検のない「250cc」がおすすめ
バイクは乗るだけではなく「カスタムも楽しみたい!」ということであれば、車検による規制がない250ccの方がやりやすいです。
車検があると、ミラーやライト、マフラーの騒音や排ガスの規制などがあります。
車検前に純正に戻して車検を通す手もありますが、その後に取り外したパーツをまた取り付けるのも面倒ですよね。
250ccならその煩わしさもないので、おすすめですよ!
おすすめ250ccバイク
TW225
ヤマハ(YAMAHA) TW225のバイク愛車レビュー情報ならバイクブロス(2ページ目)
TWは、過去に改造ブームがありました。そのため現在でも中古パーツが多く出回っており、自分の好きな改造が比較的しやすい車種ですよ!
まとめ
以上、250ccと400ccの違いなどについて、ご紹介しました。
自分に最適なバイクの排気量を選ぶ際は、今回ご紹介したような「目的別」だと、選ぶべきバイクが定まりやすいです。
「維持費を少しでも節約したい」「長距離での疲労感を軽減したい」など、自分はどの要素を重視するのかをしっかり考えてから、バイクを選びましょう。
もしも、同じ要素を満たしているバイクの候補が複数あって悩んでいるのなら、最も気に入った車種を選ぶと、後悔が少ないですよ!