「お店にバイクの車検の見積もりを出したら、5万近くもする……。なんとかして、車検代を節約できないかな?」
そんな方には、ユーザー車検をおすすめします!
ユーザー車検では「代行手数料」が発生しないため、その分の費用が節約できます。また、スムーズに行けば半日で終わらせることも可能!
今回は、ユーザー車検について、持ち物から手順、受け方のコツまで伝授します!
バイクのユーザー車検は意外と簡単だからチャレンジしてみる価値あり/安く車検を済ませる方法
ユーザー車検ってなに?
車検を自分で通す方法、それが「ユーザー車検」!
おそらく多くの方は、車検が近くなると、近くのバイク店や整備工場などで依頼しているかと思います。
実は、車検は自分で通すことが可能なのです。それが、「ユーザー車検」という方法。自分で陸運局に予約をし、車検場にて検査を行って合格すれば、完了となります。
検査内容は、バイクに乗れれば、誰にでも出来ます。検査時間も、早くて数十分で終わりますよ。バイクの専門知識を問われることは一切ありませんので、ご安心を!
ユーザー車検の特徵
【1】費用は法定費用だけ! 安い!
ユーザー車検なら、国が定めている「法定費用」だけの支払いで済みます。
店舗に依頼すると、法定費用以外にも「代行手数料」「整備代」などが請求されます。少なくとも数万円はしますから、この部分を節約できるのは大きな魅力ですよね!
バイクの法定費用一覧
重量税 | 自賠責保険料(24ヶ月) | 印紙代 | 合計 |
---|---|---|---|
¥3,800- | ¥11,520- | ¥1,700円 | ¥17,020- |
【2】早ければ半日で完了! 早い!
店舗だと整備などで最低でも1日はかかります。
しかしユーザー車検なら、スムーズに行けば最短「半日」で終わらせることができます!
- 費用を少しでも抑えたい。
- なるべく半日で終わらせたい。
そんな方には、まさにぴったりな車検方法なのです!
バイクのユーザー車検に必要な持ち物
以下では、バイクのユーザー車検に必要な書類をまとめてみました。
車検証
正式名称は「自動車検査証」。
持ち主の氏名・住所や、車両の情報などが書かれています。
もしも紛失した場合は、管轄の陸運局にて再発行しましょう。発行手数料で300円ほどかかります。
軽自動車納税証明書
毎年5月頃に送られてくる自動車税を支払うと貰える、半券のことです。
紛失した、もしくはインターネット決済で手元にないなら、住所のある市区町村役場にて再発行しましょう。無料で手続きしてくれます。
自賠責保険証明書
正式名称は、「自動車損害賠償責任保険証明書」。車検証とセットで保管されている、緑色の紙です。
紛失した場合、再発行する必要があります。加入している保険会社へ問い合わせましょう。
加入先がわからないなら、前回車検を依頼した店舗(初めての車検ならバイクを購入した店舗)へ問い合わせれば、教えてくれるはずです。あとは営業所の窓口へ足を運び、再発行手続きをしましょう。
それでもわからなければ……。全ての自賠責保険を取り扱っている保険会社に問い合わせして、探るしかありません。
「そんなの、面倒くさくて無理!」
て、思いますよね。それならば、車検で自賠責保険加入する際の契約期間を「25ヶ月」にしましょう。
通常ならば「24ヶ月」ですが、それでは自賠責の有効期間が短くなってしまうからです。
24ヶ月契約と25ヶ月契約の料金差は、たったの「260円」。ですから、車検までに期日がなくて急いでいるのなら、25ヶ月契約した方が良いでしょう。
定期点検記録簿(あれば)
お店で定期点検を受けているなら、「定期点検記録簿」をもらっているはずです。それも一緒に持っていきましょう。
必須ではないので、なくても問題ないです。車検証に「定期点検整備記録簿なし」と記載されます。
認め印
シャチハタ以外の印鑑を用意しましょう。
費用
上記で紹介した法定費用「¥17,020-」よりも、多めに持っていくと安心です。
ユーザー車検の手順を解説
それでは、ユーザー車検を受ける際の具体的な手順を紹介していきます!
【1】インターネットで予約
まずは、インターネットにて事前予約します。
国土交通省:自動車検査インターネット予約システム
希望の日時、受験したい陸運局の選択、車種選択、など画面の指示に従って入力します。
予約を完了すると「予約番号」が表示されるので、控えましょう(メールアドレスにも送られてきます)。
ちなみに、車検を受けられるのは平日だけです。
時間帯も決まっており、「9:00~12:00」「13:00~16:00」の間となります。
【2】当日、陸運局へ行き用紙に必要事項を入力
当日は、時間に余裕を持って行きましょう!
最初に車検受付窓口へ行き、以下の3つの用紙をもらいます。
- 自動車検査票
- 継続検査申請書
- 重量税納付書
そこへ必要事項を記入していきます。
ただし、「継続検査申請書」は、上部が鉛筆書き、下部がボールペン書きとなるので注意しましょう。
【3】重量税印紙を購入、新たな自賠責保険に加入
重量税分の「¥3,800」分印紙を購入し、重量税納付書へ貼り付けます。
その後、近くにある自賠責保険加入窓口にて、新たな自賠責保険証も発行してもらいます。
自賠責保険料は「¥11520」(25ヶ月なら「¥11,780」)です。
【4】窓口で書類の確認をしてもらう
車検の受付窓口へ再度行き、書類一式を確認してもらいます。
もしも不備があれば、指摘してもらえます。
【5】検査場でひと通りの検査を受ける
いよいよ、検査場で検査を受けます!時間になったら、バイクで二輪専用の検査レーンへ行きましょう。
検査員へ書類を渡し、レーンへ行く前に事前検査を受けます。そのときの検査項目は、主に以下のものがあります。
- ウィンカーなどの点灯類確認
- ハンドルロック確認
- ホーンの確認
- ブレーキ類の確認
- ロー、ハイビーム
- 車体番号確認
- 打検(各パーツに緩みがないか、軽く叩いてチェック)
- 排ガス、排気音検査
問題がなければ、検査官の誘導に従い、レーンへ移動します。指示のあった場所へ、バイクを停めましょう。中では以下の検査を行います。
スピードメーター検査
前輪または後輪を、ローターの上に乗せます。右足の地面にスイッチがあるので、踏みます。
ローターが回転し、メーターが40kmになったら、足元スイッチを離します。
(回転にびっくりして転倒する方もいるので、両足で踏ん張ると良いでしょう)
ブレーキ検査
ブレーキの効きを検査します。指示があったらしっかりとブレーキを握れば、問題ありません。(全力でやるのがポイント!甘いと不合格になります)
光軸検査
最後に、ヘッドライトの光量があるか・光軸が合っているかの検査があります。ライトをハイビームにして、あとは待つだけ。
実は、車検での一番の難問でもあります。ここで不合格を喰らい、何度も検査をやり直す人が多いです。のちほど、コツをお伝えします。
【6】無事合格すれば車検証発行
検査員から、合格の判子が押してある書類がもらえます。それを別の建物へ提出しに行きます。数分すると、新しい車検証が交付されます。これでユーザー車検が終了です!
ユーザー車検を通すコツ!
早めの時間帯を予約しておこう
なるべくなら、午前中の早い時間帯を確保しましょう。
なぜなら、不合格になっても、当日中なら「2回まで」受け直すことができます。
遅い時間だと後日受験となり、二度手間です。とくに初心者で不安な人は、早めの時間を予約しましょう!
車検場の見学(下見)をしよう!
車検を受ける前に、車検場の様子を見学することができます。
窓口の人に「見学したいです」と申し出れば、快く引き受けてくれるでしょう。
中の雰囲気はどんな感じなのか、どういう流れなのか。予習しておくだけでも、心に余裕ができますよ。
検査員の人に「初めてです」と伝えよう
初心者または自信がない人は、検査員に「初めて受けます」とはっきりと伝えましょう!
すると、レーンでの作業中も検査員の方が横についてくれて、親切丁寧に指導してくれます。
意地を張って「慣れてます」なんて言おうもんなら、最初の検査で「ほ~い、次!次!ほい!」と指示されるだけ。一体何をすればいいのかわからず、パニック状態でしょう……。
「光軸検査」は、事前にテスターを受けておこう
さて。車検での最難関は、「光軸」検査であるとお伝えしました。
不合格になる半数以上がこの検査で落ちている、といっても過言ではありません!
一番確実で安心な方法は、事前に光軸のテスターを受けることです。陸運局付近には民間のテスター屋さんがありますから、そこで調整してもらいましょう。だいたい1,000円~3,000円でやってくれます。
とくに年式の古いバイクほど、光量が足りずに不合格になりやすいです。
こうなれば奥の手、「アクセルを吹かしましょう」!エンジンの回転数が上がれば、光量もアップします。
あとは……。なんとか合格できるように祈りましょう…!
まとめ
ユーザー車検は、まさに「費用節約」にうってつけな方法。店舗で請求される「代行手数料・整備代」の数万円を、浮かすことができます。
またスムーズに行けば、午前または午後の半日で終わらせられるのも、魅力的です。
しかし、自分で全てやらなければならないので、手間がかかります。
さらに平日の「9:00~16:00」しか実施していないので、会社員の方で休みが取れないと、厳しいかもしれませんね。
整備せずにそのまま通すことは可能ですが、その後も油断せずに、しっかりと整備を行いましょう!思わぬ不具合で事故を招いたら、とても危険です。
とくに中古で年式の古いバイク・自分で整備ができない人は、たとえ数万円の出費となっても、店舗へ依頼してもらい、安全のためにしっかりと整備してもらいましょうね!