バイクの排気量によって、どれくらい年間維持費が違ってくるのか比べてみました。
今回比較する排気量は「250ccバイク」と「400ccバイク」と「750ccバイク」です。「400ccバイク」の年間維持費を基準に比較します。
結論として「400ccバイク」の場合、年間の維持費は「約72,000円」かかります。
「250ccバイク」は年間で「約63,850円」の維持費がかかるので、およそ「8,000円弱」の差が出ます。
「750ccバイク」は年間で「約89,700円」の維持費がかかるので、およそ「17,000円強」の差が出ることが分かりました。
バイクに乗りたいと思ったとき、気になるのが年間の維持費ですよね。
上のように維持費をざっくりと把握しておけば、資金繰りに余裕をもたせることができます。
記事の中で実際に400ccクラスの年間維持費を計算してみます。
次に車検がない250ccクラス、そして大型バイクである750ccと比較していきます。
それぞれの排気量を比較することで、経済的に自分に合ったバイクがどれなのか、選ぶ基準にもなるでしょう。
ぜひ参考にしてください。バイク選びのお役に立てば幸いです!
400ccバイクの年間維持費はどれくらい?
まず基準となる「400ccバイク」の年間維持費を計算します。
400ccバイクの年間にかかる維持費として、以下のものがあります。
- 自動車税
- 車検費用
- 任意保険料
- ガソリン代
- 整備代
それぞれ各項目が年間でどのくらいの費用(維持費)がかかるのか、解説を交えながら試算していきましょう!
自動車税(年額:6,000円)
年額:6,000円
4月1日時点でバイクを所有していると発生する税金です。
4月後半ごろに納付書が送られてくるので、5月末までに支払わなければなりません。
さらに詳しく解説すると、バイクは「軽自動車税」の区分で、住所がある市区町村から課税される仕組みです。
車検費用(年額:約15,000円)
年額:約15,000円
バイクの車検の内訳としては、主に以下の項目があります。
- 重量税
- 自賠責保険
- 印紙代
- 代行手数料
- メンテナンス、パーツ代
各項目の詳細な年間維持費は、以下の通りです。(具体的な金額は私の維持費の平均値です)
重量税
自動車の場合は「車両重量」によって金額が変わりますが、バイクの場合は「排気量」によって金額が変わります。
「250cc以下」「251cc以上」と大きく区分されており、つまり車検があるかないか、で重量税は変わります。以下の表は、「251cc以上」の車検ありの金額表となります。
表参考:https://www.kurunavi.jp/guide/juryozei2.html
自賠責保険
事故を起こしたとき、被害者に対して治療費などの補償をする保険です。必ず加入しなければならない「強制保険」とも呼ばれています。
251cc以上のバイクは保険料が統一です。
37ヶ月 | 36ヶ月 | 25ヶ月 | 24ヶ月 | 12ヶ月 |
14,950円 | 14,690円 | 11,520円 | 11,520円 | 8,290円 |
印紙代
車検時に必ず支払わなければならない、登録料みたいなものです。支払う印紙代は2種類あり、
- 基準適合検査印紙代:1,300円
- 自動車検査手数料:400円
合計で1,700円必要となります。
代行手数料
ショップなどで車検代行をお願いするとかかる費用です。
各店舗によって料金は変動します。
平均で10,000円~15,000円ほどです。
メンテナンス・パーツ代
整備をしないと車検が通らない状態なら、その整備代やパーツ代がかかります。
この試算では考慮しません。
つまり、2年継続車両(13年経過前)の場合で試算してみると、
重量税 | 3,800円 |
自賠責保険 | 11,520円 |
印紙代 | 1,700円 |
代行料 | 10,000円 |
メンテナンス・パーツ代 | – |
合計 | 27,020円 |
平均で30,000円前後だとわかります。
しかし、車検は2年に1回受けるもの。
年額で計算すると、約「15,000円」となります。
任意保険料(年額:約15,000円)
年額:約15,000円
車検代費用の中で紹介した「自賠責保険」は、相手の被害者に対しての保険です。つまり、運転者に対しては何の補償もありません。それを補償してくれるのが、任意保険です。
保険料は「保険会社」「年齢」「等級」「特約」などで変動します。ここでは、以下の条件にて保険料を試算してみましょう。
- 30歳
- 等級:6
- 対人賠償保険:無制限
- 対物賠償保険:無制限
- 搭乗者傷害保険:200万円
- 車両保険:なし
- 自損事故傷害特約:1,500万円
- 無保険車傷害特約:2億円
- 特約:なし
複数の保険会社サイトで見積もりを取ってみた結果、平均で「15,000円」となりました。
ガソリン代(年額:約26,000円)
年額:約26,000円
400ccの平均的な燃費は、「20~30km/L」です。
そこで、
- 年間走行距離 5,000km
- 燃費 25km/L
- ガソリン単価 130円
として計算してみましょう。
5,000÷25×130=26,000円
つまり、400ccのガソリン代の年間平均費用は「26,000円」となります。
整備代(年額:10,000円)
年額:10,000円
定期的に交換が必要となるエンジンオイル・エレメント代や、その他にも不備があった場合に交換するパーツ代など。
バイクの状態や種類によっても変わりますが、平均で「5,000円~10,000円」くらいでしょう。
ここでは、10,000円としておきます。
400ccバイクの年間維持費(年額:72,000円)
まとめると、
自動車税 | 6,000円 |
---|---|
車検費用 | 15,000円 |
任意保険料 | 15,000円 |
ガソリン代 | 26,000円 |
整備代 | 10,000円 |
合計 | 72,000円 |
400ccの年間維持費は約72,000円であることがわかりました。
400ccと250ccの維持費はどれくらい違うの?
400ccと同じ普通自動二輪免許で乗れる250ccは、「車検がないため維持費が安い」とよく言われていますよね。
では実際に、250ccと400ccでは、年間維持費にどれくらいの差がでるのでしょうか?
以下、詳しくみていきましょう。
250ccの年間維持費を試算
自動車税 | 3,600円 |
車検費用 | なし |
自賠責保険(12ヶ月契約) | 8,650円 |
重量税(新車で購入した場合) | 4,900円 |
任意保険料(条件は400ccと同じ) | 15,000円 |
ガソリン代※ | 21,700円 |
整備代 | 10,000円 |
合計 | 63,850円 |
(※250ccの平均燃費:30km/L、年間走行距離5,000km、ガソリン単価130円にて試算)
自動車税・重量税・自賠責保険は、車検のない250cc以下だと、金額が安くなります。
任意保険料は、400ccと250ccでは変化がありませんでした。保険料が大きく変わる排気量の境目は、「125cc以下」「126cc以上」だからです。
さらに、250ccは400ccと比較して燃費が良いので、ガソリン代が安くなっています。
400ccの年間維持費と比較
それでは、250ccと400ccの年間維持費を比較しましょう。
400ccの年間維持費 | 72,000円 |
250ccの年間維持費 | 63,850円 |
差額 | 8,150円 |
「車検がないから維持費が安い」と言われる250ccですが、実際に比較してみれば、年間にしておおよそ10,000円弱しか変わらないことがわかりますね。
400ccと750㏄の維持費はどれくらい違うの?
大型自動二輪免許を取得すれば、401cc以上の大型バイクに乗ることができます。
ところで400ccと大型バイクは、年間維持費に大きな差がでるのでしょうか?
ここでは750ccを例に、いままでと同じように試算してみましょう!
大型バイク(750ccクラス)の年間維持費を試算
自動車税 | 6,000円 |
車検費用 | 15,000円 |
任意保険料(条件は400ccと同じ) | 15,000円 |
ガソリン代※ | 43,700円 |
整備代 | 10,000円 |
合計 | 89,700円 |
(※750ccの平均燃費:15km/L、年間走行距離5,000km、ガソリン単価130円にて試算)
自動車税や車検費用、任意保険料などほとんどの維持費は、400ccと同額です。
400ccと大きく違うのは、ガソリン代でしょう。大型バイクは、比較すると燃費が良くないので、その分ガソリン代もかかっています。
400ccの年間維持費と比較
400ccの年間維持費 | 72,000円 |
750ccの年間維持費 | 89,700円 |
差額 | 17,700円 |
400ccと大型バイクでは、おおよそ20,000円ほどの差がある、ということですね。
まとめ
以上、400ccの年間維持費と、250ccや750ccとの比較をご紹介しました。
400ccの年間維持費は、ここでの試算が「75,000円」となりましたが、バイクの状態や燃費によって大きく変わります。
より維持費を安く済ませたいのなら、
- 燃費の良い車種を選ぶ
- 任意保険料を見直す
- なるべく最新型のを選ぶ
などを検討してみるのが良さそうですね。