「バイクの免許を取りたいけど、どんな種類があるのか分からない!」とお困りではありませんか?
実はバイク(以降、二輪と呼びます)の免許は大きく分けて4種類が存在し、その中でもさらにAT・MTと区分が分かれています。でもこの区分の違いって、初めての人にはちょっと分かりにくいんですよね。
そこで今回は、二輪免許の種類について、バイク初心者の人にも分かりやすく解説していきます。
この記事を読めば二輪免許の種類について、より詳しくなっているはず。
免許の種類と一緒に「具体的な車種名」も書いているので、自分が乗りたいバイクから逆に自分が「取るべき免許」がどれなのか、すぐに分かると思います!
バイクの免許には4種類の区分がある
【結論】バイクの免許は大きく分けて4種類ある!
いきなり結論からですが、二輪免許(バイクの免許)には、大きく分類すると4種類が存在します。
- 原付免許
- 普通自動二輪小型限定免許
- 普通自動二輪免許
- 大型自動二輪免許
これらの区分は、乗ることができる排気量によって異なっています。以下、詳しくみていきましょう。
【1】原付免許|もっとも簡単に取得できる
「原付免許」とは、エンジンの排気量が50cc以下の原動機付自転車を運転できる免許のことです。
取得できる免許の中では、一番簡単で、すぐに取得することが可能です。
16歳以上であれば条件を満たしますし、費用は1万円以下で、試験時間はたったの30分。その後、3時間の講習を受けるだけですから、誰でも取得できます。
ちなみに普通自動車免許を取得すれば、原付免許がなくとも50cc以下の原動機付自転車に乗ることが可能です。
原付免許は気軽に取れて便利なのですが、30km制限・二段階右折・二人乗り禁止など、他の車種よりも制限が多く設けられています。
【取得条件】:16歳以上、免許の取り消し処分中ではないこと
【乗れる排気量】:50cc以下
【バイクの車種例】:スーパーカブ、ビーノ、レッツ4、モンキー、マグナ50など
【2】普通自動二輪小型限定免許|気軽なバイク
「普通自動二輪小型限定免許」は、エンジンの排気量が125cc以下の二輪車に乗ることができる免許です。
次の【3】で紹介する「普通自動二輪」以降の車種と比べると、「普通自動二輪小型限定免許(125cc以下のバイク)」はパワーはありません。
ただ、車格や車重が小さい・軽いのが特徴なので、背が低い人や体力に自信がない人にとって「普通自動二輪小型限定免許(125cc以下のバイク)」は、気軽にバイクに乗ることができる代表格です。
ちなみに、別名で「第二種原動機付自転車」と呼ばれることもあります(50cc以下の原付は「第一種原動機付自転車」)。
原付の区分ですから、自動車の任意保険の「ファミリーバイク特約」対象となりますし、駅の駐輪場などで「原付(125cc以下)は可」とあれば、駐輪可能することができます。
街中のちょっとした買い物や、通勤・通学に便利な車種と言えますね。
取得方法として多いのが、教習所にて技能・学科講習を受けて卒業検定に合格し、運転免許試験場にて学科試験に合格するパターンです(※自動車普通免許を持っていれば免除)。
運転免許試験場でダイレクト受験も可能ですが、評価が厳しく取得が難しいので、取得するなら教習所へ通うのをおすすめします。
【取得条件】:16歳以上
【乗れる排気量】:125cc以下
【バイクの車種例】:CB125R、モンキー125、Z125PRO、YBR125など
【3】普通自動二輪免許|もっともポピュラー
エンジンの排気量が400cc以下の二輪車に乗れる免許が、普通自動二輪免許です。
「バイクに乗りたい!」と思った多くの方が、この免許を取得します。
ちなみに小型限定二輪を先に取得している場合、教習所または運転免許試験場にて「限定解除」試験に合格することにより、126cc以上400cc以下の二輪車に乗ることが可能となります。
400ccは二輪車の中でも種類が豊富ですので、さまざまな二輪車を選べるメリットがあります。
また、日本の街中を走るのに必要十分なエンジンパワーを持っているので、小型二輪では乗り入れできなかった高速道路に乗ることができます。
よく「普通自動二輪に乗ると車検がある」と勘違いしている人がいますが、厳密には「251cc以上の車種が車検を受ける対象となる」です。
ですから、「普通自動二輪免許を取得してバイクに乗りたいけど車検が嫌だ」という人は、250以下の二輪車を選べば問題ありません。
【取得条件】:16歳以上
【乗れる排気量】:400cc以下
【バイクの車種例】:CB400SF、SR400、Ninja400、CBR250R、GSX-250Rなど
【4】大型自動二輪免許|最上位! なんでも乗りこなせる
大型自動二輪免許は、二輪免許の中でも最上位に位置する免許。排気量の制限がなくなるので、全ての二輪車に乗ることが可能となります。
教習所にて大型免許の講習を受けるために、まずは「普通自動二輪」を取得することが前提となっているところが多いです。
ですから、普通自動二輪からステップアップして大型自動二輪免許を受ける、といった流れが自然となっています。
ちなみに教習所で使われている大型二輪車は、最近では「NC750L」が多くなりました。車格や車重などが「CB400SF」とほとんど同じですので、慣れた人なら最短で2週間弱あれば取得できるでしょう。
401cc以上の大型二輪車は、排気量が大きくなった分パワーがありますので、遠出をする際や高速道路での走行の際は非常に楽です。その分、車体も大きいので小回りが効きにくいといったデメリットはありますが、ハーレーやBMWなどの車種にも乗れるのが魅力的な免許でもあります。
【取得条件】:18歳以上
【乗れる排気量】:無制限
【バイクの車種例】:CB1100、XJR1300、バンディット1250、S1000RRなど
バイクの免許にはAT限定免許もある!
上記で二輪免許の区分を4種類ご紹介しましたが、実は「小型限定」「普通自動二輪」「大型自動二輪」の区分には、車と同じように「AT限定」も存在します。以下、詳しく解説します。
(1)AT小型限定普通二輪免許
125cc以下のAT車(スクーター)に限定して乗ることができる免許です。
小型の125cc以下の車種はAT車(スクーター)が多く、主流となっていますから、AT限定の小型限定二輪だけを取得する人が増えてきました。燃費が良く維持費も安いので、通勤や通学にとても便利です。
ちなみに2018年より、AT小型二輪に限って、1日の教習時限の上限が引き上げられました。これにより、今までは「教習で最短3日→卒検」だったのが、「教習で最短2日→卒検」が可能となりました。
【取得方法】:16歳以上
【乗れる排気量】:125cc以下のAT車
【バイクの車種例】:PCX125、アドレス125、NMAX、リード125など
(2)AT限定普通二輪免許
250cc以下のAT車(スクーター)に限定して乗ることができる免許です。
AT車の利点といえば、クラッチがないので操作が楽な点です。そのため教習所では、AT車の教習時間はMTよりも短く設定されています。
「MT車と比較すれば取得が楽そうだ」とも思うかもしれませんが、400ccクラスのAT車となると車格が大きいので、小回りが効きにくいです。教習所の課題である「クランク」や「スラローム」では苦戦する人が多いですね。
特別な理由がない限り、MTも運転できる「普通自動二輪免許」の取得をおすすめします。
【取得方法】:16歳以上
【乗れる排気量】:250cc以下のAT車
【バイクの車種例】:スカイウェーブ400、バーグマン400、グランドマジェスティ400など
(3)AT限定大型二輪免許
650cc以下のAT車(スクーター)に限定して乗ることができる免許です。
注意したいのが、MTの大型自動二輪の乗れる排気量が「無制限」に対し、こちらは「650cc以下」という制限がある点です。ですから、排気量が850ccのスクーターである「アプリリア SRV850」には乗ることができません。
MTの大型自動二輪免許と比較すれば、受験費用が安く、講習時間も短いのがメリット。しかし、650cc以下のAT車は種類が限られており、大型のAT車に乗りたい人には少し物足りないかもしれません。
【取得方法】:18歳以上
【乗れる排気量】:650cc以下のAT車
【バイクの車種例】:TMAX530、スカイウェーブ650、C650GTなど
まとめ
以上、二輪免許の種類について解説しました。
主に排気量や、「MT」か「AT」かによって区分されていますから、自分の乗りたいと考えている排気量を考慮して、免許取得を検討してみてくださいね。